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夫婦
「君が好き。一緒に何かしたいなぁ・・どう?」こんなメールが来た。脳が意味を解読しない。しばらく思考が停止する。
・・・・・・・・・デートに誘われた・・・・・ってことか!?
こういうことが起きること自体ミラクルなのだが、実際起こってしまうのがガテマラなのだ。
急にどぎまぎする。胸の奥が波立つような感覚。平静を保とうと思ってもニタっとした感じが顔に張り付くのがわかる。
ジェフ(主人)はソファーでバスケットボールの試合を見ている。
誘いに答えるとか答えないとか、そういうことは別として、“誘われたことじたい”が驚きで、嬉しい。

メールの返信を考えていると、ジェフがやって来て、私の携帯を覗き込む。「何書いてるの?」
こんな質問、今までされたことがない!!人の“気”というのは微妙に伝わるものなんだな。急に罪悪感がよぎる。
「明日のすしの注文がキャンセルされた」とっさに答える。・・・嘘じゃない。メールの前半部分は、最近わたしが始めた、すしお届けの断りのメールだった。
またソファーに戻ってテレビを見始めるジェフ。
返信を考える。しばらくすると、「何分メールやってるの?」と、なんとなく非難がましいコメントが来る。もともとスペイン語や英語で打つ携帯メールにはものすごく時間がかかる私。今まで、何のお咎めも受けたことがなかったのに今日はおかしい。やはり人の“気”は伝わる。

わたし:「デートに誘われたみたい」
ジェフ:「“客とはデートしない”って書けば?」

結構いいアイディアだなと思う。さりげにジョークでかわせるコメントだ。早速、返信する。あれ?、携帯のお金がなくなって送れない!(こちらの携帯はプリペイド式みたいなもの) 夜も9時過ぎ。今、わざわざ、携帯をチャージしに下の店まで行くのも、このシチュエーションでは、ちょっと気が引ける。が、明日のすしの日に備えても携帯はチャージしておきたい。
ジェフ:「今行かないとだめなの?」
わたし:「今、返信したい」

この日から、どうも何かがおかしい。ごろっとテレビを見ているジェフに、腹が立つようになる。夕飯ができると、もさもさと立ち上がって、ただテーブルにつき、何も手伝おうとしないジェフ。最近は、そんなことが案外普通になってきていた。なぜかといえば、働き始めたジェフにたいし、私も、主婦っぽくなっていたからだ。

が、突如思う。前はこんなんじゃなかった!!

そして「完全にサラリーマンだな。」・・・「テレビばっかり見てると、ばかになるぞ」「会社の会議は人の脳をだめにするらしい・・・ちゃんと最近頭使ってるのか?」とか彼のリラックスタイムを非難し始める。
それに対しジェフ、「自分だって夜、遊びに行くじゃん!!!」と会話としてはかみ合わないが、非難らしき言葉がかえってくる。
ガテマラ、どんな遠いところにいようが、ラテンの国にいようが、やはり、主婦とサラリーマンだ。

それからしばらく考えることになった。どうなっちゃったんだ?私たち・・・。
そして、あることに思い当たる。テレビばっかり・・・という文句、それは、どうやら私の別の思いが、こんな言葉で表現されてしまったようだということ。
“どうして私を見てくれないのか?”本当に私が不満に感じていらいらしていたこと、それは自分が彼の視野に入っていないように思えること、私に対する興味がぜんぜん感じられないことなのだ。

誰かが私をデートに誘った。軽い気持ちからだろう。それでもそのフレーズからは、確かに欲望や、願望が感じられる。そして私の胸をざわざわさせる。
夫婦の生活というのはとても平穏で幸せなものだ。けれど、こんな心のざわざわが、平穏な生活の奥で、すっかり封印されそうになっていた、“本来人の持つ欲望”みたいなところをかきまわした。
そして、その欲望はどこかで捻じ曲がり、トンチンカンな表現になって相手を攻め始めた。自分が見られていない悲しさを表現せず(というか、その現実に直面するより)、表面的に相手のだめな部分を攻撃するほうが、心が傷つかないような気がするからだろうか?

相手の存在を当たり前に思い、相互依存に安心しすぎるのは、ときに、“相手の存在を、ないがしろにしている”のと、とても似てしまうことがあるのだと思う。
もしかしたら、私自身もそうだったのかもしれない。彼に対して、どのくらい優しくて、どのくらい愛情を注いでいたのだろうか?あまり自信がない。

急に涙が出た。
泣きながら、自分の思いを伝えた。「I miss you. 一人でいるよりも、自分をきちんと見ない誰かといるほうがもっとさびしい。」
そして、わたしは主婦ボイコット宣言をする。
わたし:「もう家事はしない。掃除もしない。トイレットペーパーがなくて困るなら君が買いたまえ。そして君も君の好きなことをするといい。」
私の中で、彼は今でもとても大切な存在だ。そして彼の中の私もそうであって欲しいと思う。

ボイコット宣言が発令され、1夜目。

ジェフ:「今日、僕は、パニーニを食べるけど、君は何食べるの?」
私:「(ニヤッ)パニーニ。もし招待してくれるならね。」

二人並んで食べる、オリーブとチーズのパニーニ。美味しい。

大丈夫。いまでも、私は彼の大切な存在なのだと思う。

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[2012/06/11 07:38] | グアテマラ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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