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負け犬 (リマ、ペルー)
友達なんてどこにもいない。呼吸が震える。人を許す気になんかぜんぜんなれない。
年をとると頑固になると聞いてはいたが、信じられないくらい小さなことに腹が立つ。
特に無神経な振る舞いや嘘に対して。
最近は“なじみの店”なんてものはない。いつでもどこでも初めて行く店。
そして、2度と来ることのない旅行者は、“小さな悪意”に触れる機会も多くなる。

ショッピングモールのカフェテラス びっくりするくらいきれいでそこそこいい値段だ それでも賑わう リマは都会だ
DSCN3034.jpg


人は普通に生活しているとき、割引券やポイントなんかをためたり、スーパーの安売りの10円や20円の単位を、きちんと気にして生きていると思う。(主婦だけかなぁ?)
なのに旅行者になったとたん何かが変わってしまう。旅行ってもの自体が、日常の雑多な感覚から、自分を切り離すためのものだったりするから、仕方がないのかもしれない。確かに、せっかくのバケーション、チミチミした事にこだわるのは馬鹿らしい。時間はどんどん過ぎていく。楽しまねば。
・・・・けれど、そんな旅行者達の大盤振る舞いが、観光地においては小さな悪意を着実に育てている。
そして、私に属する限り、時間の金銭的価値は猛烈に暴落し続けている。それが私の日常なのだ。

生活の中のヒトコマ。ありえないとは思うが、想像してみてほしい。通りがかりのセブンイレブン。深夜おにぎりを買う。レジのバイトが120円のおにぎりを「200円です」って、何てことない顔で言う。果たして、そのとき、黙っていられる人はいったい何人いるのだろう?たった80円はみんな飲み込むのだろうか?
そして、「あれ?120円じゃないんですか?」と確認すると、「ちっ、けち」とか言いながら80円を投げ返すバイト、もしそんなことが実際に起こったら、腹を立てずにいられるだろうか?

ペルー・リマ、何件ものホテルが立ち並ぶミラフローレス地区。

海の近くのモールから見上げるマリアットホテル
DSCN3072.jpg

中央公園のすぐ脇にある大手チェーンの薬局で薬を買う。コンピューターの画面上で見えた値段と請求額が、なんだか違っていたような気がする。言われたままに支払うが、レシートが出ない。「レシートがほしい」と言うと手書きの領収書を渡される。普通にみんながもらっている、“レジから出るレシート”がほしいというと、この薬はまだコンピューターにインプットされていないので、レシートは出ないという。ぜんぜん納得できないが、とりあえず店を出る。

ぶらっと歩いていると、同じチェーンの薬局が見えた。なんとなく気になったので、さっき買った薬の値段を尋ねてみる。そしてびっくり!本当の値段は私が支払った5分の1。「店に戻って、レジで働く従業員ではなく、薬剤師と話なさい」と言われる。

元の店に戻り薬剤師と話す。が、この薬剤師こそが曲者。ニヤニヤしながら「レジをした従業員はボランティアで、給料ももらってない新人、間違えただけだ」という。んなわけないし~。レジ兼コンピューターの画面には、左から薬の名前、一錠の値段、何錠入りか、一箱の値段、在庫数、・・・というふうに、どの薬も同じフォーマット上に表示されていて、もちろん私が買った薬の名前もあり、間違えようがない。
話しているうちに、どうも、この店を仕切る薬剤師が、率先して外国人をだましているように思えてくる。そういえば領収書をくれといったとき、レジの女の子がこの薬剤師になにやら確認し、手書きの領収書を持ってきたことを思い出す。従業員全員が、まずいなぁという顔をしている、もちろん誰もあやまらない。

薬剤師 「うちはいろんな商品をいつでも安売りして、お客さんにサービスしている。お金は
     返したし、まだ何の文句があるんだ?」と私にとっては意味不明のコメント。
私    「普通にコンピューターのレジを使えば間違えるはずないのに!!5倍よ!!5倍
     の値段よ~。ありえない!!」(店中に聞こえるように)
薬剤師 「まちがえただけです」
私    「間違いようがないし!!」
薬剤師 「まちがえただけです」
私    「もし、私がここで働いていて、同じ間違いをしたことに気がづいたら、本当にびっく
      りして、ものすごく謝るけいど。でも、あなた達の態度はぜんぜんそういうんじゃな
      い!!!!!!」

こんな状況でもニヤニヤ顔のままの薬剤師。すらすら言えないもどかしさも手伝って、話しながら胸の奥のほうが熱くなるくらい怒ってくる。

私    「この手書き領収書もって警察行こうかなぁ」
薬剤師  あわてて真顔になる。「じゃあこの薬あげます」

こんな安い薬!!・・・・それじゃあ薬局に何のダメージもないし、薬がもらえればそれで良い、とかそういう問題じゃあないし・・・・“薬剤師を改心させて、「こんなことはもうしない、本当にすまなかった」と言ってもらいたいだけだ、世直し、世直し!!!”ってくらい正義の使者のフリをしていた私だが、長々と続いた不毛なやり取り・・・、ついめんどくさくなる。そして、「じゃあ、こっちの高いほうの薬がほしい。(メジャーな製薬会社が作っている同じ種類の薬、結構な値段がする)」と言ってしまった!!!!・・・・・。薬剤師のニタリ顔がチラリと戻る。
もちろんこの要求はあっさりのまれ、まるで和解した様に握手させられる。そして、高いほうの薬を押し付けられ、店を去らなければならなくなった。


必要だった薬は手元にある。その上高い薬がタダになった。それでも、こんなことがしたかったわけじゃぁない。
ぼろぼろに捨てられた時間。嘘つきな薬剤師にも、なんだか卑怯な自分にもうんざりした。金額にすればあまりにもみみっちい揉め事なのに、どうしても呼吸の震えが止まらない。
行きかう人々。楽しげな公園通りを避け、車ばかりの大通りに出る。ヘッドライトが放つ薄明かりが、次々と通り過ぎていく、墨色の空気。

リマの夜、両手を握り締めたまま足元ばかり見て、とぼとぼ歩くことになった。これじゃあ、ただの負け犬だ・・・・。
空に向き直って、思いきり遠吠えでもできれば・・・・・。



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[2012/02/05 15:02] | ペルー | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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